競合店対策のポイント
コンサルティング活動の中で最も多い相談内容は売上の減少に関しての相談です。
売上高の減少はどんな企業にとっても最も頭の痛い問題です。
どこから手を付けたらよいのか解らず闇雲に手を打つとどんどん泥沼に入ってしまいます。
先ず売上高を構成する要素を分解し、どの要素が減少、低下しているのか分析する事から始めましょう。
要素に分解することは売上減少対策に限らず「打ち手」の幅が拡がり
効果が期待できますので頭に入れておいてくださいね。
売上高を構成する要素は以下の式に分解できます。
売上=客単価(顧客一人当たりの購入金額)×客数
客単価=商品単価×買上率(顧客一人当たりが購入する点数)
客数=(固定客数+新規客数)-流出客数
一番 目は、流出客数の増加についての対策です。
流出客数とは今まで来店していた顧客が何らかの理由により自店に来店しなくなる客の数です。
客数の減少が急激な場合は近くに競合店が現れたケースが多いです。
競合店が近くにできた場合、間違いなく客数や買上げ点数は減少します。
自店の存在が有りながら出店する競合は手強いです。
小手先の対策ではなく、中、長期的視点に立った基本的対策を計画しなくてはなりません。
最も強力な対策はやはり商品、サービスです。
自店でしか購入出来ない商品、サービスや売り方の差別化が必要です。時間が掛かる対策ですが最も重要な戦略です。
次に、競合店調査を行い販売方法、顧客対応、営業時間、商品知識、鮮度など自社の強みを発見し、その強みにさらなる
磨きをかけることが差別化に繋がります。
競合の弱みを探す事も重要な戦略ですが自社の強みのブラッシュアップを先ず心がけて下さい。
強みがわからない場合顧客に「なぜ当店を利用するのか」聞いてみましょう。
顧客の流出は普通、転居や高齢化などにより少なくとも10%~15%程の流失が有ります。
都心部程自然流出数は多いものです。
何も策を打たないと5年で客数は半減します。一定比率の顧客流出は避けられませんので、新規顧客の確保は店舗維持に
とって最大の課題となります。
移動の激しい地域では常にチラシやポスティングなどにより店舗の存在を知らせる必要があります。
数十年営業を継続している老舗店舗でも意外に店の存在を知らない住民が多いのです。
チラシの費用対効果については常に議論が有りますが、多くの場合チラシの効果は大きいと言わざるを得ません。